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馬の耳

kobanasi  
       

 
 散歩道を歩いていた令嬢が、新婚旅行から帰ったばかりの級友とばったり出会って、車道のふちにとまっている牛乳屋の馬車のそばで立話をはじめた。

 「まあ!ポ-リ-ヌ!お目にかかれて嬉しいわ。さあ、何もかも話してちょうだい。昔からの約束でしょ。新婚の晩はどこへ泊まったの」

 「カンヌよ。海の見えるホテルに着いたのは、午後の四時ごろだったけど、あの人、私が着がえするのも待てないで・・・」

 と、こんなふうに、新妻のポーリーヌは、きわどいところまで打ちあけて話しはじめた。uma-ani02
 
 が、ふと、わきを見ると、牛乳屋の馬がその動物的な感動を現わしていた。ポーリーヌはまっかになった。友だちの手をつかんで、その耳に口を寄せて、

 「向こうへ行きましょうよ。馬が聞いてるわ」

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公開日:
最終更新日:2014/06/06

 
  •  制作者 seiwa
     年齢  じじ
     住処  埼玉県
     仕事  話し方教室講師
     

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