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天野屋利兵衛

kobanasi        

 えー、元禄も十五年となり、吉良邸討入りのときも近づきましたある日、大石内蔵助は、義侠の商人天野屋利兵衛をたずね、利兵衛の家に泊ります。

 えー、ところでこの利兵衛の家に、ちょいと、この・・・渋ッ皮のむけた女中が一人おりましてナ、なンしろ利兵衛は、ここしばらくはヤモメ暮らしでございます。

 「あア、毎晩毎晩、自分の膝ッ小僧ォ抱いて寝るのは、かなわんなア。よし、今夜ァひとつ、あの女中をコマしたろかい」

 てンで、女中が手水場に立ちましたあいだに、こっそり女中部屋に忍び込み、ふとんにもぐりこんで女中の帰りを待っております。

 思いは同じ大石内蔵助、ここンとこ忙しくて祇園にも通えず、モヤモヤしてるところへ、昼間、あの女中を見ましたから、もう我慢ができません。これまた、女中部屋へ忍び込むと、くらやみの中で、ふとんにもぐり、やにわに股の間に手を突っこんだ・・・・。

 ウワァと相手がはね起きたかと思うと、
 「天野屋利兵衛は、男でござる!!」

定本艶笑落語 小島貞二編より

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公開日:
最終更新日:2014/06/06

 
  •  制作者 seiwa
     年齢  じじ
     住処  埼玉県
     仕事  話し方教室講師
     

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