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ブラシ工場

kobanasi  
       

 
 ブラシ工場にかよっている女工さん、ある日、ふと気がつくと、なにやら生えそろっているので、びっくり仰天、いかにも毛をうえるのが仕事とはいえ、こんなことになるとはなさけない、どうしたらいいかしらと、思いあまって母親にうったえた。

 「あたし、もう、あの工場なんかいかないわ」
 「なぜ?」
 と、きかれて、わけを話すと、

 「おバカさんだことね・・・お母さんにだってほら・・・」
 と、さとしたが、なっとくせず、



 「ああ、お気の毒なお母さん、あたしのおかげで、お母さんまでが・・・」
 と、さめざめ悲しみなげくのだった。

 これには、すっかり手をやいた母親、この上は、と、社長さんのところにつれていった。

 話をきいた社長さん、苦笑して、
 「わたしだって、ほれ、このとおりだ!」
 と教えれば、

 「さすがは、ブラシ工場の社長さんだけあって、柄(え)までついてるわ!」

西洋風流小咄集 より

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公開日:
最終更新日:2014/06/06

 
  •  制作者 seiwa
     年齢  じじ
     住処  埼玉県
     仕事  話し方教室講師
     

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