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豆ずくし

kobanasi        

 
 「ご隠居さん、こんちはァ」
 「おお、八っつァん、お上がり。なンだね?今日は—–」
 ヘエ、ご隠居さんに一つうかがいてえんですが、夜這いってものがありますね。あいつンことを豆泥棒ともいうと聞いたんですが、どういうわけで、夜這いが豆泥棒ってんです?」

 「ヘンなことォ持ちこんで来やがったナ。豆泥棒というのはナ、あア、女の—-あのところをだナ、豆ってえんだ。ナ、だから、豆泥棒じゃァねえか」
 「—–あっ、なるほど、豆ねえ、えへへッ、ちげえねえや、ご隠居さん、いい年して、よくそんなこと知ってるね、このスケベじじい!」



 「なンだ、おまえが聞きに来たんじゃないか——」
 「するってェと、うちのかかアなんかァ、さしずめ、何の豆だろうねえ」
 「あア、おまえンとこのよめさんは、素人だからナ、白豆だな」

 「ははア—–。すると、芸者なんかは—-」yashi  「もちろん、玄人だから、黒豆だ」
 「フーン、じゃ、横丁の小唄の師匠みてエな大年増は?」
 「ありゃァ、まア、ナタ豆てえとこだな」

 「ナタ豆か。うまく言いやがる。下駄屋のお美代坊みてエな小娘は?」
 「おしゃらく豆、ハジキ豆かナ」
 「そいじゃ、ご隠居さん、天人、天女なンてエのは、なンの豆です?」
 「あ、ありゃ、ソラ豆・・・」

定本艶笑落語 小島貞二編より

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公開日:
最終更新日:2014/06/06

 
  •  制作者 seiwa
     年齢  じじ
     住処  埼玉県
     仕事  話し方教室講師
     

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