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氏神さま

kobanasi        

 
 えー、夏の夜なンぞは、寝られないままに公園など散歩いたしますと、あっちこっちの木かげなンぞで、よく若い男女が抱き合ったりなンぞしてましてナ、そんなのを見せつけられて、かえって寝つかれなくなったりするもので・・・。

 こんなのは、昔からあった風景で、昔はといyと、村の鎮守のお社、氏神さまの境内なんぞが、よく利用されたんですナ。

 今とちがって、めったに会えない。人目忍んで、やっとの思いで会うんですから、会ったとなったら、さアたいへん。

 一度すませまして、用意の桜紙かなんかで、始末しまして、始末したそばから二回戦、こいつをまた始末しまして、また、次回がはじまるってエわけで・・・。



 そこへ折悪しく、その神社の神主さんが回って参りましてナ、
 「これこれ、おまえたちは、ここをどこだと思っている。えッ、神聖な境内で、何をしておるかッ!!」
 
 ハッと驚いたが、苦しまぎれに、言い抜けのチエも出るもので、
 「ハ、ハイ、私どもは、この神社のためにご奉仕をさせていただいております・・・」

 warai12-5 「なに、奉仕じゃと?」

 「ハイ、その、氏子をふやす作業をいたしておりますので・・・」

 ウーム・・・と神主さん、ツマりましたが、ふと、この累々たる戦いのあとを見まして、
 「ウム、氏子をふやすとは奇特だが、神社の境内にて、なンたることだ!」

 「へ、へッ、と、申しますと?」

 「見ろ、このように、神(紙)を粗末にしておるではないか・・・」 

定本艶笑落語 小島貞二編より

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公開日:
最終更新日:2014/06/06

 
  •  制作者 seiwa
     年齢  じじ
     住処  埼玉県
     仕事  話し方教室講師
     

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